【第一弾】ICF / iPEC認定コーチ目線 | 大谷選手MVP受賞英語スピーチはここがすごい!
2024年1月28日に大谷翔平選手がMVP受賞記念スピーチを約2分間すべて英語で行い、大きな話題となりました。いわゆるカタカタ英語ではなく、現地の人も聞き取りやすかったであろう英語で、スピーチ直後には拍手喝采でしたね。そんな大谷選手の英語力もさることながら、ICF / iPEC認定コーチとしてスピーチの内容に感じた大谷選手のすごさを共有したいと思います。
360度に向けた感謝の意
大谷選手のスピーチはThank youに始まりThank youに終わります。最後をThank youで結ぶことは対して珍しいことでもありませんが、スピーチに際して自身のことを紹介してくれたDustionさんに対してThank youと言ってスピーチをスタートさせるところが大谷選手らしいと言えるかもしれません。
ただ、それだって大谷選手が特別ユニークかと言われればそんなことはないでしょう。大谷選手の人格を映し出しているように思ったのは感謝の意を表す対象の広さにあるのです。
- Dustinさん
- イベント主催者
- 投票してくれた記者
- エンジェルス球団
- チームメイト
- コーチングスタッフ
- ドジャース球団
- 世界中のファン
- 日本全体
- サポート陣
- 水原一平通訳
- 家族
- 友人
もじ通り360度全体に対して感謝の意を示しています。さらにここで注目すべきは、何に対して「ありがとう」と伝えているかです。大谷選手はこう語ります。
To all the fans around the world that support not only me but Major League Baseball, we thank you and appreciate you.
Shohei Ohtani receives AL MVP
つまり、自分のことだけでなく、MLBそのものをサポートしてくれていることに対して大谷選手は感謝の意を伝えているのです。大谷選手はまさに異次元の活躍なわけですが、次元の違いというのは、視座の違いを表すのかもしれません。
また、日本に向けても、日本のファンに対して発信するのではありません。日本という国に対してendless support (終わることのないサポート)をしてくれることに感謝しているのです。
過去には「ファンの声援は一番のドーピング」という名言も残していることから、ファンだけでなく、直接的・間接的に応援してくれるすべての人の声援を自分のエネルギーに変えて力を発揮しているように感じます。そのように声援を受け止めてくれるからこそ、我々はさらに大谷選手を応援したくなるのではないでしょうか。
大谷選手に感じる高いレベルのエナジー
私がコーチとして認定を受けている米国トップコーチングスクールiPECでは、一人ひとりの中に7つのエナジーが存在すると謳っていますが、高いレベル(特にレベル6)が現れているときは、自分のエゴを超えて、自分と他人の分け隔てをせず、共存している、一つになるといった感覚を持つようになります。自分のことだけじゃなく、他人の切り離すでもなく、応援してくれる人たちと一緒に野球を楽しんでいるように映る大谷選手からはそういったエナジーを感じずにはいられません。 (尚、7つのエナジーはどれも平等に大切で高いほどいい、低いほど悪いといったものではありません。)
2024年はバッターに専念する大谷選手。今年もきっと世界中の人のサポートを大きな力に変えて大活躍されることでしょう。
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